5月14日(木)「みんなのきょうの料理」会員様限定のセミナー「フレデリック千葉さんによる フランス料理・お菓子の変遷」が実施されました。
「みんなのきょうの料理」会員様限定のセミナーで、10名が参加。お菓子づくりが大好きな方から、実際に料理教室を実施しているプロの方まで、様々な方が参加されました。
千葉さんは現在66歳、パリへ渡って47年。パリにてご自身のお店「アンジェリック」を主宰し、今年で創業35年周年を迎えるそうです。パティシエとして活動する傍ら、フランス料理の礎を築いたアントナン・カーレムについての本『ぼくが伝えたいアントナン・カーレムの心 お菓子とフランス料理の革命児』を出版し、世界最高峰の料理本コンテストとされる「グルマン料理本大賞」グランプリを受賞! 今回のセミナー参加者全員に、この本がプレゼントされました!
アントナン・カーレムは「エクレア」や「シャルロット」といった日本人にも馴染み深いお菓子をはじめ、「絞り袋」といった道具や「コック帽」なども考案したそう。そんなカーレムのお話を聞きながら、千葉さんのお店「アンジェリック」の「エクレア」のつくり方を教わりました。
日本のエクレアは、やわらかいものが多いですが、フランスのエクレアは、シュー生地が固く、サクサクとした食感が好まれるのだとか。エクレアの意味は、「エクレール=稲妻の意味があり、“中のクリームが飛び出さないように稲妻のごとく素早く食べる”というのが語源だとか。
なかなか普段見聞きすることのできない、アントナン・カーレムに纏わるお話や、千葉さんの修行時代のこと、パリのスイーツトレンドなど、そして本場パリのエクレアの作り方を教えていただき、みなさん大満足。最後はエクレアを試食しましたが、たっぷりのクリームとサクサクのシューのバランスが最高。とっても美味しかったです。千葉さんのお店ではエクレア祭りも実施するのだとか。パリのお店に行ってみたいですね!
エクレア教室はコチラ
http://www.kyounoryouri.jp/happytable/france2015/recipe.html
セミナーでは様々な質問がでて、千葉さんが答えてくれました。
Q:シュー生地を美味しくつくるコツは?
A:日本ではシュー生地は割れてもOKですが、フランスではNG。割れ目がなく、固く香ばしいのがベストとされています。私のレシピではシュー生地にはミルクは使わず水のみ。鍋でこねるとき、鍋の熱を上手に利用して生地を乾かすようにするのがコツです。
Q:シュー生地の焼き方のコツは?
A:オーブンは種類によっても全く違いますし、一台一台個性があるので、難しいですよね。トータルで30分焼きたい場合、まず22分の時点で確認をし、色などをみて、徐々に時間を伸ばしています。サクサク食感にするには、しっかり焼くことなのですが、乾燥させながら焼くとサクサク感が高まります。オーブンの蓋を少し開けて焼いてもいいですし、二度焼きするのもいい方法です。 (家庭用オーブンの場合、オーブンの蓋を開けておくと火入れできない場合があります。その際は、二度焼きするのがお勧めです)
Q:クリームを美味しくするにはどうしたらいいですか?
A:フランスでは、生クリーム、カスタード、バタークリームもそのまま使用せず、必ずリキュールやコーヒーなどを混ぜて使用します。代表的なキリッシュなどを少量入れると味がグッとゴージャスになります。カスタードの場合はバターを入れても美味しくなります。マダガスカル産のスティックバニラも必需品ですね。
Q:いまパリではどんなスイーツが人気なのですか?
A:エクレアはとっても人気で、エクレア専門店もあります。様々なデコレーションや、クリームも凝っていてたくさんのフレーバーがあります。うちの店でも抹茶エクレアなど出していますが、でもやっぱりチョコレートが一番人気。フランス人はチョコレートが本当に好きなんですね。チョコレートエクレアが一番人気です。
フレデリック千葉さんによるセミナーは、こちらからご覧いただけます。 フランス料理の礎を築いたカーレムの世界を千葉さんの体験を通して語られています。
http://www.kyounoryouri.jp/happytable/france2015/index.html